打合せ議事録をAIで自動作成|録画から要約・タスク化までの実務手順

AIが打合せ議事録を自動作成する様子を描いたイラスト。女性がパソコンで会議をし、隣でAIロボットが要約とタスクを整理している。
目次

会議の「記録疲れ」から解放される時代へ

会議や打合せのたびに議事録を取るのは、時間も集中力も消耗します。
特にオンライン会議では、録画データを見返して内容をまとめる作業が膨大で、「記録する人」がボトルネックになりがちです。

しかし今、AI技術の進化によって、会議の録画から要約・タスク抽出・共有までを自動化できる時代が到来しています。
ChatGPT、Notta、Otter.ai、Claude、Google Geminiなど、AI議事録ツールを活用すれば、
人手による書き起こしを大幅に削減し、意思決定のスピードを上げることが可能です。

この記事では、

  • AIを使った打合せ議事録の自動化の仕組み
  • 録画データから要約・タスク化する具体的手順
  • 無料・有料ツールの選び方
    を、実務担当者目線でわかりやすく解説します。

会議後に議事録が溜まる「よくある課題」

記録担当者の負担が大きい

会議の内容を正確に記録するためには、会話の流れを理解しながら要点をメモする必要があります。
しかし同時に発言したり資料を見たりする中で、すべてを把握するのは至難の業です。

特にオンライン会議では、

  • 複数人の発言がかぶる
  • 音声が不明瞭
  • 表情や資料共有が録画に含まれる
    といった要因で、記録作業はさらに煩雑になります。

議事録の共有が遅れる

「翌日までに共有します」と言いながら、翌週になってもまとまらない…。
これは多くのチームで起きている問題です。

議事録が遅れると、

  • 決定事項の認識ズレ
  • タスクの抜け漏れ
  • プロジェクト進行の停滞
    といったリスクが生じます。

AIを活用することで、この「議事録遅延」を根本から解決できるのです。


AIが会議記録を自動化する仕組み

AI議事録ツールは、大きく以下の3ステップで動作します。

ステップ処理内容使用ツール例
① 録音・録画会議音声や映像を記録Zoom, Google Meet, Teams
② 書き起こし音声を自動文字変換Notta, Otter.ai, Whisper API
③ 要約・整理要点・決定事項・タスクを抽出ChatGPT, Claude, Notion AI

AIがこの3工程を自動的に連携することで、
「録画→文字起こし→要約→共有」という流れをほぼリアルタイムで完了させることができます。


会議のAI要約がなぜ実務で有効なのか

1. 書き起こしの正確性が飛躍的に向上

最新の音声認識モデル(Whisper、Geminiなど)は、
ノイズ環境でも90%以上の精度で日本語をテキスト化できます。
特にZoomやTeamsの録音データをアップロードすれば、
発言者ごとに自動識別されるため、後から修正しやすいのが特徴です。

2. 要約が「会議の構造」を理解した形で生成される

ChatGPTなどの大規模言語モデル(LLM)は、単に文字を短縮するのではなく、
議論の意図や結論を文脈で把握します。
そのため、「結論」「課題」「ToDo」「次回対応者」などの形で自動的に整理された議事録を生成できます。

3. タスク化まで自動で行える

AIは「この発言は誰が何をする話か」を判断できます。
例えば以下のように、AIが議論内容をタスク一覧として出力します。


✅ AIによる自動タスク抽出例

担当者タスク内容期限
佐藤次回プレゼン資料の修正10/20
鈴木取引先A社への見積送付10/18
田中予算シートの更新10/21

このタスク一覧をNotionやGoogleスプレッドシートに自動転記すれば、
「議事録=そのままプロジェクト管理」へと進化します。


実務で使えるAI議事録ツールの比較

ツール名特徴無料プラン有料プラン
Notta.aiZoom・Teams連携が強力。日本語精度◎120分まで/月月1,300円〜
Otter.ai英語中心だが多機能。自動タスク抽出あり300分まで/月月16USD〜
Whisper + ChatGPT無料で高度な精度。GAS連携も可無料OpenAI API課金制
Google GeminiGoogle Meetの議事録機能と統合可能無料Google Workspace有料版で強化
Notion AI会議メモを自動要約・タスク化無料(基本機能)月10USD〜

おすすめの組み合わせ

  • Zoom録画 → Whisperで文字起こし → ChatGPTで要約
  • Teams会議 → Nottaで自動要約 → Notionに自動登録

この2つのフローは、コストを抑えつつ実務レベルの精度を実現します。


ChatGPTを使った議事録自動化の流れ

以下は、ChatGPT(GPT-5など)を使って会議議事録を自動生成する手順の一例です。

① 音声データをテキスト化(Whisper API)

  • Zoomの録画データをMP4形式でエクスポート
  • Whisper APIや無料ツール(Whisper.cpp)で文字起こし
  • 出力形式を「JSON」や「txt」に指定

② ChatGPTで要約・構造化

以下のプロンプトを使用します。

あなたはビジネスアシスタントです。
次の会議書き起こしデータをもとに、以下の構成で議事録をまとめてください。
1. 会議の目的
2. 重要な議論の要点
3. 決定事項
4. 次回までのタスク(担当者・期限)
5. メモ・補足

ChatGPTが自動的に発言を整理し、読みやすい構成の議事録を生成します。

③ タスク化・共有

  • 生成したタスクをスプレッドシートに転記(ZapierやMakeで自動化可)
  • ChatGPTで「Googleカレンダー用タスク出力」を指定すれば、期限管理も自動で反映可能

AI議事録の運用を成功させる3つのコツ

1. 「録音品質」を最優先にする

どんなに優秀なAIでも、ノイズが多い音声では正確に認識できません。

  • マイクを口元20〜30cmに近づける
  • 発言者ごとにマイクを分ける
  • エコーキャンセル機能をONにする

この3点を意識するだけで、文字起こし精度が10%以上向上します。

2. AIの要約結果を「二次チェック」する

AI要約は便利ですが、ニュアンスの誤解や意図の省略もあり得ます。
生成された要約を人がざっと確認し、「事実関係の整合性」だけチェックする仕組みを作りましょう。

3. 会議後すぐに共有する

AI議事録の最大のメリットはスピードです。
「会議終了→5分後には議事録がSlackに自動投稿される」ように設定しておくと、
チームのアクションが一気に加速します。

実務で使えるAI議事録テンプレート例

AIを使えば「会議メモ → タスク化」までを一気に整理できます。
ここでは、ChatGPTとNotionを連携した実務向けテンプレート例を紹介します。


ChatGPTプロンプト例(議事録→タスク化)

あなたは会議のファシリテーター兼AI秘書です。
以下の会議書き起こしデータをもとに、次の形式で議事録をまとめてください。

【会議概要】
- 開催日:
- 参加者:
- 会議テーマ:

【主要議題と要点】
(議題ごとに2〜3行で要約)

【決定事項】
(番号付きリストで箇条書き)

【タスク・ToDo】
(担当者/タスク内容/期限)

【次回予定・補足事項】
(必要に応じて記載)

このプロンプトを事前にChatGPTに登録しておけば、
テキスト化した会議録を貼るだけで整った議事録が出力されます。


Notionデータベース構成例(議事録管理)

カラム名内容自動化設定
会議日2024/10/16ChatGPT出力から取得
会議名定例ミーティング手入力または自動補完
概要本日の進捗共有と次回対応確認ChatGPT要約
決定事項主要方針を3点記載自動転記
タスク「担当者:内容:期限」形式Zapierで自動化
ステータス未完/完了チェックボックス式

このデータベースを構築すれば、AIが毎回生成する議事録をNotionに保存し、
「誰が」「いつ」「何を決めたか」が一目でわかるようになります。


タスク化と可視化を自動化するフロー

会議内容から抽出したタスクを放置してしまうと、
せっかくの議事録も「見ただけ」で終わってしまいます。
そこで重要なのが、タスク管理ツールとの連携です。


Zapierで自動化する仕組み(例)

ステップ処理内容使用ツール
① ChatGPT出力を保存議事録をGoogleスプレッドシートに保存MakeまたはZapier
② タスク部分を抽出「担当者:内容:期限」の行を識別ChatGPT API
③ タスクを送信Googleタスク・Notion・Trelloへ登録Zapier自動連携
④ 期限通知SlackまたはメールでリマインドGmail/Slack API

たとえば、
「ChatGPTで出力したタスク → Zapier経由でGoogleタスク登録 → 期限前日にSlack通知」
という流れを自動で組むことができます。


見える化のポイント

  • ToDoリストを自動生成
     → ChatGPTが出力する「タスク」部分を抽出してスプレッドシートに整列。
  • ガントチャート化
     → Googleシートの拡張機能(Project Timelineなど)を利用。
  • チーム共有
     → NotionまたはSlackで「議事録要約+タスク進捗」を週次投稿。

こうした仕組み化で、「会議の成果がその場で動く」環境を作れます。


セキュリティと個人情報の扱いに注意

AI議事録ツールは非常に便利ですが、
個人情報や機密情報を扱うため、セキュリティ対策は必須です。

1. 録画データの保存先を限定する

録音・録画データはクラウドに自動アップロードされることが多いため、
保存先のアクセス権限を「社内メンバー限定」に設定しておきましょう。

GoogleドライブやDropboxでは、フォルダ単位で「閲覧・編集」権限を明確にすることが重要です。


2. AIツールに入力する前に匿名化

AIに会話データを渡す前に、顧客名や取引先名を削除するようにしましょう。
ChatGPTやClaudeでも、会話履歴を学習に使わない設定を必ず有効にすることをおすすめします。


3. 社内ガイドラインを整備する

AIを使った議事録作成は、社内の情報統制ルールに基づいて運用する必要があります。

チェックすべき項目:

  • 録画・録音の許可(相手方への同意を得る)
  • データの保存期間と削除ルール
  • AIの利用範囲(社外秘情報を入力しない)

法令上の問題だけでなく、取引先との信頼関係を守るための配慮としても重要です。


会議の生産性をAIで最大化する

AIによる議事録自動化は、単に作業を効率化するだけではありません。
チーム全体の「合意形成」と「行動力」を高める効果があります。

✅ 効果まとめ

効果内容
記録の自動化議事録作成の手間を90%削減
情報共有の高速化会議終了後5分で議事録を共有可能
タスク可視化担当者・期限が明確になり抜け漏れ防止
ナレッジ蓄積過去会議の決定事項を検索可能に
再発防止過去トラブルや課題をAIが再提示

AIを「議事録担当」として組み込めば、
会議は「考える時間」に集中できるようになります。


今すぐ始めるAI議事録の導入ステップ

  1. 会議録音を標準化
     ZoomやTeamsの自動録音をオンにする。
  2. Whisperで文字起こし
     無料またはAPI連携で音声→テキスト化。
  3. ChatGPTで議事録自動生成
     テンプレートプロンプトを用意し、貼り付けるだけで要約。
  4. Zapierでタスク連携
     スプレッドシートまたはNotionへ自動送信。
  5. Slackで共有・リマインド
     AIが「完了チェック」や「次回会議の提案」までサポート。

この一連の仕組みを作っておけば、
**「録画をアップするだけで議事録が届く」**という理想的な運用が実現します。


まとめ:AIが議事録の概念を変える

議事録は「後でまとめるもの」から「リアルタイムで動く情報」へ。

AIを導入すれば、

  • 会議の録画を自動で文字起こし
  • 要点をAIが要約
  • タスクを抽出して可視化
  • 共有・管理まで自動化

という一連の流れを“人の手を介さず”に実現できます。

会議の価値は「話した内容」ではなく、その後の行動に変わるスピードです。
AI議事録は、まさにそのスピードを最大化する仕組みです。

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